ホワイトハウスの職人達

久々に新書本を読んだ。
アメリカのテレビドラマでホワイトハウス(原題:THE WEST WING)というものがあり、第4シーズンまでNHKで放送されていたのを見ていたのですが、その後その枠に韓国ドラマが入るようになってから放送されなくなりました。
ふざけるな!NHK!あんな良作を…(つ_;)ぐすぐす

ま、それはそれとして、そのドラマはウエストウイングというタイトルですが、ホワイトハウスのウエストウイングには政策担当の行政官僚が仕事をしており、そちらがメインのドラマです。

でも、ホワイトハウスはアメリカの迎賓館としての側面もあり、それを支える人たちも働いています。パティシェ、床屋、シェフ、仕立屋など。
それらホワイトハウスの内外で大統領御用達となって働く人たちのドキュメンタリー本です。

軽く読めます。ホワイトハウスのミニ知識的な話が満載です。軽いエピソードも満載です。でも、このページ数で6人の職人の紹介をしているせいか、職人自身の人柄とかまでの突っ込みは今ひとつ浅いです。気楽な本として読むには最高ですが、この本から何かを読み取るというのは難しいかと思います。

きっと、この本程度の厚みで一人の職人を掘り下げて取材をしたらもう少し深みもあったんでしょうけどね。素材がいいだけにもったいない。

当たり前の話ですが、大統領個人に関わる話というのはほとんど職人の口から語られることはなかったみたいです。国家機密みたいなものですしね。
例えば、食事に関するアレルギーとか好き嫌いとかも、世界中の首脳の情報を集めているけど、一切最重要機密扱いだそうです。それはそうですね。
ホワイトハウスの出入り業者(特に食材)の情報も秘密。業者はホワイトハウスに出入りしていることを一切語ってはならず、すべては夜中のうちに運び込まれるのだそうです。
また、ホワイトハウスで使われている食材は99.99%アメリカ製のものに限られ(一部香辛料でアメリカではどうしても作れないモノを除く)、業者によって厳選されるとのことです。
ま、それもそうですね。

国賓晩餐会の準備(数か月前から準備を始める)や、ファーストレディの役割(意外と大変)など裏話は満載なので、こういうのが好きな人にはたまらないかと思います。
AMAZONの書評にも同様のことが書かれていましたが、ネタ本としては大変面白かったです。

突破する人々

数か月前にビッグイシューについてのエントリーをしたら、お客様が本を持ってきてくれました。
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%93%E3%83%83%E3%82%B0%E3%82%A4%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%BC%E7%AA%81%E7%A0%B4%E3%81%99%E3%82%8B%E4%BA%BA%E3%81%B3%E3%81%A8%E2%80%95%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E7%9A%84%E4%BC%81%E6%A5%AD%E3%81%A8%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%AE%E6%8C%91%E6%88%A6-%E7%A8%97%E7%94%B0-%E5%92%8C%E5%8D%9A/dp/4272330497/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=gateway&qid=1202605975&sr=8-1

ビッグイシューはイギリスのボディショップの会長がホームレスに仕事を…という主旨で作った雑誌です。ホームレスが、自分で雑誌を仕入れて街頭で売る。その差益がその人の収入になる。その雑誌はホームレスしか売れない雑誌にする。そして、お金が貯まれば仕事を見つけてホームレス脱出が出来る。単純といえば単純なビジネスモデルですが、いろいろ問題もありそうです。

ホームレスは元来ナマケモノだからホームレスになったのでマジメに売るわけがないという偏見があったり、はたしてホームレスから買う人がいるのかという意見があったり。
事業性がないと周りが言う中で、いろいろホームレスにも聞いたりとかしているうちにやってみようということになった。
それは若いホームレスの「雑誌を売るのかい?そりゃ、物乞いするくらいなら何だって売るよ」という言葉が決め手になったからだそうです。

ビッグイシューがイギリスでそれなりに成功していたときに、その話を聞いた日本人の女性が「日本でも売りたい」とコネも何もない状態でスコットランドに渡り、それをバックアップする数人で苦労の末に日本版を立ち上げたというお話。

読んでいると正直、立ち上げまではそうとうムチャしているなという感じです。ノウハウも全くない状態から雑誌作ってホームレスに売らせるという仕組みを1年で数人の人間が作り上げてしまうのですから、無理しまくりです。普通だったら投げてるだろ?これ。という状態でよくもまあ作ったもんです。不屈とか根性とかの言葉が浮かんできます。

企業は人・モノ・金といいますが、人無し(参加人数が数人)、モノ無し(掲載する記事がない)、金無し(出資者がいない)の3無し状態でした。

それをどうやって作り上げていったか、参加している人へのインタビューを交えて本にしています。お花畑のチャリティ本が出来るまでとは明らかに違う本なので面白かったです。